入善でおもてなし 有限会社入善タクシー (入善町)
有限会社入善タクシーのみなさま
突撃町民インタビュー第3弾です!今回は、平成27年春の北陸新幹線開業に向けて、おもてなし力の向上を図り、次世代の観光を担う人材を育成する『とやま観光未来創造塾』において『おもてなしタクシー優良ドライバー部門』で『富山県知事賞』と『おもてなし優良賞』を受賞されたドライバーのお二人に会いに入善タクシーにお伺いしました!
【この度は『富山県知事賞』受賞おめでとうございます!】
《大角》恐縮しております。率直に嬉しいです。これからもっといろんな意味で入善をPRしなきゃと改めて思います。
【おもてなし優良賞を受賞された柴田さんおめでとうございます。】
《柴田》大角さんとまったく同じ心境です。
改めてこの入善を勉強し直して、もっともっと宣伝していきたいと思います。
左から「おもてなし優良賞」の柴田昇宣さん、
入善タクシー社長の長島捷郎さん、「富山県知事賞」の大角義勝さん
【どのような点が評価されたとおもいますか?】
《長島社長》今年初めて富山県が優秀ドライバーの表彰制度をつくり、それにともなって、県内の各社から代表ドライバーをだしてくださいとのことで、たまたま2人をだしたわけです。
養成講座では、ぬきうちで覆面調査員による実施試験があって、約30分タクシーに乗って、お客さんへの対応や、技術をみられます。調査員の話をきくと、ドライバーはどの人も僅差で、女性ドライバーさんの評価がすごく高かったとのことですが、2人も非常に良かったそうです。観光客がまず出会うであろうタクシー運転手のおもてなしがいかに大事かという点で、2人の対応が評価された結果だと思います。実は入善だから、観光にはさほど…と思っていましたが、新幹線が開通すると、朝日や黒部も含めた滞在型観光が重要になってくると思います。
【お二人は講座に参加してみていかがでしたか?】
《柴田》養成講座で『おもてなし優良タクシードライバー』の重要な役割について石井知事が時間オーバーするほど一生懸命説明してくれて、すごい力がはいっているんだなと感じました。
《大角》そう!力がはいってますね!参加して思いましたが、やっぱり入善町は観光面ではちょっと地味だなと(笑)興味のある方とか『沢スギ』とか、リピーターがいます。自然がメーンの『沢スギ』はいいけど、『じょうべのま』は何の施設か解らない方が多い(笑)見どころとしておススメはするけども、時間つぶしにいってみようと人にはちょっとさみしい。
《柴田》文化財的な立派な施設はたくさんある。今までうっかり思っていたけど、養成講座を受けて「はーっ」と思いましたよ。それと入善町のいろんな現場で働く方たちとミーティングできたらいいなと思いました。
【お二人が入善を案内するとしたら?】
《大角》どこへも行先を決めてない人から「どこが見どころですか」と聞かれると、まず『沢スギ』に行きます。都会から来た方には『いろり館』がおススメ。昔の家屋を見て「何に使う部屋?」とかいろいろ聞かれます。ウチの中に廊下もないし。
《柴田》低料金で宿泊もできるし、古民家は人気あります。もっとPRすべき!
《大角》自分は「是非これを!」というおススメがあります。
まず、特産の『お米』です。 本当はタクシーに乗ったお客さんに「おにぎりをあげたい!」と思った。そこで、あいさい広場に行ってみたけど、おにぎりは販売してなかった(笑)私は入善に来られた方には「炊き立てのごはん、おにぎり、お米をたべてみてほしい」とPRしています。ある地域で見たのですが、小さい袋に玄米をいれて、それを是非持っていってくれと観光客に勧めている。入善にも『つぶぞろい』があるので試みとしてやってみたらいいのにと思いますね。
そして、見どころは『沢スギ』『舟見城址館』も眺めがおススメです。あと入善の水は湧水スポットが多いのでもっと掘り下げて案内したいと思います。『じょうべのま』はお客さんが案内板をよんで「はい、OKです」ってすぐ帰ってこられる。遺跡にもう少し関心をもってもらえるように、“とっつきやすさ”があるといいなと思います。沢スギは中を散策できるので「すごいんですね〜」となるんですが(笑)
《柴田》扇状地の地面の下には豊かな水があるということ、豊かだということをもっとPRしていきたいです。私はお客さんが「入善って、どういうとこですか?」って聞いてくれることを楽しみにしてます!それをきっかけに、こういうところがありますよ、自然がとってもいいですよ、とか、お話するんですよ。
例えば『水の小径』の方に行くと「津村謙さんてご存知ですか?」と聞いてみます。年配の方には「ここ(水の小径)に津村謙さんの歌碑があります」とご案内すると「入善のご出身ですか?」とおっしゃる。そこで歌碑に立ち寄って「あと1キロ半ぐらい行くと生家があります」とお伝えすると「是非行ってみたい」と、実際に案内して喜ばれますよ。観光のお客さんを乗せる時に思うのは入善の自慢できることをどんどん言うことですね!もちろん質問がないのにこちらからペラペラしゃべることはないんですけど(笑)
【1時間あったらどこをご案内しますか?】
《柴田》山手を回るか、海側かになりますね。まわりやすいのは沢スギやじょうべのまが点在している海辺かな。
《大角》タクシーで行くと高いので利用されないけど、家族旅行の方で人気あるのは、朝日町のヒスイ海岸。「ヒスイ拾ってくださいね~」とJRでお見送りします(笑)駅前の観光案内版みて迷っている方に聞かれることがけっこうあります。
【冬場の観光で、おすすめするとしたら?】
《大角》『温泉と山の景色』でしょうね。『バーデン明日』が評判いいです。でも宿泊は朝日町でタラ汁とか、魚津市とか、宇奈月温泉とか選ばれる方も多いです。下山発電所美術館は冬にクローズしてるので、せっかくなので雪を利用した催しがあればいいかなと思う。
《柴田》山の景色、これは自慢になりますよ。ビジネスで来られる人はほとんど「あの山なんて山?」って聞かれるんですよ。雪をかぶった山、晴れた日なんてすごくきれいでしょう!天気のいい日に、朝日岳とか白馬岳とかを写真にとって「頂上は何メートル」っていうパネルをつくって配布すればいいと思います。「あの山の裏が八方、あの辺は栂池ですよ」というと「えっ!あそこがそうなんですか〜!」とか「若い頃よく行きましたよ」なんて、すごく喜ばれるんです。
《大角》そうそう、そこに見える山の向こう側が大町なんですよっていうと、みなさんびっくりする。
《柴田》各観光施設とか事業所とかにたえず山の写真を貼っとくと良いと思います。「あの山なに?」で知らない人がほとんどなんでちょっと恥ずかしいから。
【入善タクシーのこれからのとりくみやPRをお願いします。】
《長島社長》新幹線で観光客の人も沢山来られてタクシー利用者が増えて、売上増収にもつながることですね。そして、おもてなし力でお客さんにも喜んでもらえるといいです。リピーター客がふえることを期待します。特に乗務員の教育が一番大事だとおもいます。二人は日頃から指導する立場でもあるし、他の運転手の模範となって、社内全体が評価される運転手になってほしいなと思います。地元のお客さんは限られていますので観光客の方を重点に仕事をしていかなきゃいけないと思っています。
《大角》この講座を受けたことが一つの契機になりました。安全安心の運転をモットーにやってきていますが、改めてこれからも精進していこうと思っています。それと、観光のお客さんへの対応、自分なりには今までもやってきていますけど、それ以上におもてなしには、気持ちをこめなきゃいけないのだなと思います。県外からこられるお客さんには「特産」とか「見どころ」をおもてなしの心で案内すること。自分たちだけでなく、ほかの皆さんと一緒に。
《柴田》おもてなしは、タクシー運転手としてはもちろんあたりまえです。やはり、入善について、自分なりにもっともっと知らないとダメだなと。私、この講座があったおかげで「じょうべのま」はいつ頃できたとか、何の施設かとか聞かれても今まで答えらなかった。平安初期の荘園を管理する施設だと今やっとわかったんです。
風力発電の風車については、「何キロワットですか」と聞かれても、高さは知ってたけど容量までは知らなかった。調べたら1500KWH。それは、民家にすれば700世帯分だとも知りました。自分なりに入善町がどんなところかっていうことを絶えず勉強することが大事だと思います。お客さんはインターネットで結構知識を得て来られるわけですから、はったりが全くきかない。いいかげんなこと言ったら「おもてなしドライバー」としてはだめだから、自分なりに勉強して、立派なドライバーになりたいなと思います。
お話を伺い、これからの入善流おもてなしに役立つキーワードがたくさんいただきました。多くの方にまた入善に来たいと感じていただけるよう、観光物産協会もますます頑張らなくてはとヒシヒシと感じました。入善タクシーの皆様ありがとうございました!
【有限会社入善タクシー TEL 0765-2-1141】